任意整理の特徴とメリット・デメリット

任意整理とは

任意整理とは、弁護士が貸金業者、クレジットカード会社、銀行などと交渉し、返済条件の見直しを内容とする和解をすることをいいます。

返済条件の見直しの内容としては、大きく、将来利息などのカット月返済額の軽減があります。すなわち、任意整理とは、返済方法を見直して、返済していく手続となります。

任意整理のメリット

まず、貸金業者からお金を借りると、元金に対して利息(年率18%など)をつけて返済しないといけません。また、クレジットカード会社でショッピングし、分割払いやリボルビング払いなどの支払方法を選択すると、手数料(年率14.6%など)をつけて返済しないといけません。

これらの利息、手数料を支払うとなると、元金が大きくなればなるほど、利息、手数料の金額もそれに比例して大きくなりますので、場合によっては月返済額の内訳は利息がほとんどであり、元金がいっこうに減らない、完済まで何十年もかかる、完済したときには借りた金額の3倍近い金額を支払っていた、ということも起こり得ます。

例えば、元金100万円、利息15%であれば、1年目に支払う利息は15万円です。この将来にわたって支払わなければいけない利息をカットすることができれば、元金(借りた金額、使った金額)だけの返済になりますので、月の返済額を抑えることができ、トータルでの支払いの額を大幅に減らすことが可能となります。

また、任意整理をする場合、3年から5年の長期間にわたって返済していくスケジュールを組むことがほとんどです。先ほどご説明した将来利息などのカットともあいまって、月の返済額を抑えることも可能になります。例えば、毎月の返済額が5社で10万円であったのが、半分の5万円に下がったということも可能となります。

任意整理を考える際、いまある残高(借金の元金)を60か36で割れば、それぞれ5年で返済した場合、3年で返済した場合の必要な原資(月の返済額)を計算することができます。このとき、将来支払わないといけない利息はカットできるとすると、いま返済している利息込みの金額よりも月返済額が減少していることが多いのです。

150万(元金)÷60(5年間)=2.5万円(月の返済額)

さらに、改正貸金業法が施行された2010年6月18日以前から取引がある場合には、いまある残高が大幅に減少し、場合によっては逆にお金が返ってくるということもあり得ます(過払金といいます。)。

たとえば、いま100万円の残高が残っているが、弁護士に依頼したら100万円の借金が消し飛んで、逆に300万円帰ってきた!という夢のような話です(実際にあります)。

任意整理のデメリット

任意整理は支払いをしていく手続ですので、過払金でもでない限りは、基本的には借りた金額の元本自体を減らすことはできません。元本自体を減らしたい場合には、自己破産、民事再生を選択することになります。

また、弁護士が入ることにより、一定期間返済を止めることになりますので、信用情報機関(CICやJICC、全国銀行協会など)という、貸金業者が共有しているデータに延滞情報などが登録されることになります。もっとも、これ以上借金はしないよ!と言う人には関係ないでしょう。

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